
頭の中のデザインが、そのまま出てきた
「こういう感じで」という、あの言語化しにくいビジョン。
デザインをお願いするとき、いつもそこで詰まりませんか。言葉にしても伝わらないし、参考画像を探すだけで時間がかかる。
デザイナーさんに外注すれば費用がかかるし、自分でツールを開いても思った通りに仕上がらない。
今回、Manusを使ってGoogle口コミ用のPOPを作ってみたところ、頭の中にぼんやりあったイメージが、ほとんどそのまま形になったという体験をしました。正直、少し驚きました。
今回作ったもの ── Google口コミPOP
店頭に置くGoogle口コミ誘導のPOPです。お客さまにQRコードを読み取ってもらい、口コミを書いていただくための販促物。A6サイズという小さなスペースに、QRコード・文字・余白・バランスを収める、地味に難しいデザインです。
Manusに指示を出しながら生成し、その後の調整や最終的な書き出しはFigmaで行いました。

なぜFigmaを選んだのか ── IllustratorもPhotoshopもある中で
私の手元にはIllustratorもPhotoshopもあります。印刷物のデザインなら本来こちらが定番です。
それでも今回あえてFigmaを使ったのには、理由があります。
これからのデザインの主戦場は、ウェブとデジタルだと思っているから。
SNSのバナー、ECサイトのビジュアル、LPのパーツ。ManusとInstagramの連携が話題になっているように、今後はデジタル媒体でのコンテンツ制作がますます中心になっていきます。
Figmaはまさにその領域に強いツール。「将来の自分の仕事のベースをFigmaで作っていく」という意識的なツール選択です。
IllustratorとPhotoshopは印刷・高品質な加工に引き続き活用しつつ、ウェブ・デジタル系はFigmaで慣れていく。この使い分けを今から意識して動いています。
ゆく末はClaude code × Figmaです!
Manusのデザイン力に、素直に驚いた
今回Manusで画像生成を試してみて、率直に思ったことがあります。
これ、ちゃんとしてる。
「こういうレイアウトで」「余白を広めに」「シンプルに」──そういった抽象的な言葉を投げたときに返ってくるアウトプットが、思った以上に意図を汲んでいました。フォントのバランス、要素の配置、全体の空気感。「頭の中のデザインを誰かが具体化してくれた」という感覚に近かった。
他の画像生成ツールとは、少し違う質感を感じました。
Manusはなぜこんなにデザインが上手いのか ── 本人に聞いてみた
気になったので、Manus自身に聞いてみました。「なぜあなたはこんなにデザインが得意なんですか?」と。
返ってきた答えをまとめると、3つのポイントに整理できます。
① 「言葉」を「精密な設計図」に翻訳する推論力
「いい感じで」「余白を広げて」といった抽象的なリクエストを、AIが即座にフォントサイズ・座標・カラーコードといった具体的な数値データに変換します。
単なる画像生成ではなく、論理的な「設計」を行っているのです。
② Pythonによる「1ピクセル単位」の描画技術
既存のテンプレートを使うのではなく、Pythonの画像処理ライブラリ(Pillowなど)を駆使して、真っ白なキャンバスに1文字ずつ、1ピクセルずつ配置を指定して描画しています。
これにより、ミリ単位のパディング調整や多言語の正確な配置が可能になります。
③ 「作って、見て、直す」自律的な修正ループ
指示を受けて終わりではなく、生成した画像を自分自身の「目(視覚認識)」で確認します。
「文字が端に寄りすぎている」「バランスが悪い」と判断すれば、自らプログラムを書き換えて再実行する。この自己フィードバックの繰り返しが、クオリティの高さに繋がっています。
この3点を聞いたとき、「なるほど、これは画像を”生成”しているのではなく、デザインを”設計”しているんだ」と腑に落ちました。
画像生成ツールの選び方 ── 目的を明確にすれば迷わない
今は本当に多くの画像生成ツールがあります。Midjourney、Adobe Firefly、Canva AI、Gemini、Manus……どれを選べばいいか、迷う気持ちはよくわかります。
でも今回の経験を通じて思ったのは、「何を作りたいか」を先に決めれば、ツールは自然と絞れるということ。
- 雰囲気重視のビジュアル・世界観のある一枚絵 → Midjourney・Gemini
- ブランドに沿ったSNS素材・テンプレート編集 → Canva AI・Adobe Firefly
- 文字や構成を含む実用的なデザイン・印刷物 → Manus
特にManusは「文字を正確に配置する」「サイズを指定してレイアウトする」といった実務的なデザインに強みがあります。POP、名刺、チラシのような「寸法と情報が大事なもの」では、現時点でも十分に実用レベルだと感じています。
ManusのPOP・チラシへの可能性
今回のGoogle口コミPOPをきっかけに、Instagramのフォロー誘導POP、名刺サイズの口コミカードなど、店頭ツールをManusで作るワークフローをこれから整えていこうと思っています。
印刷物は最終的にIllustratorで仕上げるとしても、初稿・ラフ・方向性の確認をManusで高速に行うという使い方は、かなり効率的です。デザインの「方向を決める時間」を大幅に短縮できる。
どのように作ったか、具体的な手順はまた別の記事でまとめる予定です。
まとめ
今回気づいたのは、AIのデザイン力を「使えるかどうか」ではなく、「何に使うか」で判断することが大切だということ。
ManusはPOPやチラシのような実用デザインで驚くほど力を発揮します。そしてその理由は「なんとなくきれい」ではなく、推論・描画・自己修正という3つの設計思想に裏打ちされたものでした。
ツールの仕組みを知ると、使い方のアイデアが広がります。次回は実際の制作プロセスをもう少し詳しくお届けする予定です。


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